キタノコギリソウ(北鋸草) キク科ノコギリソウ属
  絶滅危惧Ⅱ類  
 
2003年7月14日 礼文島・礼文林道
・和名の由来
北国に生え、葉の鋸歯を鋸の歯に見立てたことに由来する。

・花の特徴等
中部地方以北、北海道の海岸などの日当たりの良い草地に生える。葉は縁が櫛の歯状に中~深裂し、上部の葉腋から分枝して茎頂に散房花序を作る。頭花はノコギリソウより大きく舌状花は6~8枚、花色は白~淡紅色。
礼文の花の最盛期の6月にこの花を見かけることは少く、7月に入るとよく目にするようになる。
 
礼文、利尻島ではシュムシュノコギリソウとエゾノコギリソウも観察した。キタノコギリソウとよく似ているが、シュムシュノコギリソウは舌状花の色が白色、花茎が文枝せず、葉が羽状に深裂して裂片が斜上すること、エゾノコギリソウは葉の縁に細かい鋸歯があり、舌状花は白色、2列に並んで多数つくことで区別できる。ただ、ノコギリソウ属は変異が大きく中間的なものもあって同定が難しいケースもあるようだ。

            

          シュムシュノコギリソウ                                  エゾノコギリソウ