オガサワラシコウラン(小笠原指甲蘭 ラン科マメヅタラン属)
絶滅危惧Ⅱ類 

2018年7月7日 小笠原諸島



同上 



根茎が太く、偽球茎間の間隔も広く、葉に光沢がある。この株は
目線にあり絶好の被写体だったが、残念ながら蕾だった。
・和名の由来 
小笠原諸島産のシコウランであることに由来する。

・花の特徴等
岩や樹幹に生える小笠原諸島固有の着生ラン。卵形の偽球茎から多肉革質で光沢のある葉を1個頂生、基部から細く長い花茎を出し、その先端にくすんだ黄色の花を散形状に数個つける。萼片と側花弁には赤紫色の着色があり、側花弁には特に多く縁も赤紫色に細裂する。側萼片は前方に伸び、先端は左右が合着する。唇弁は舌状で黄色、基部や裏側に赤紫色の着色がある。蕊柱の先には白色の付属体が1対ある。
シコウランに似ているが、偽球茎の間隔が広いこと、葉に光沢があること、萼片、花弁の着色が濃いこと、側萼片がシコウラン程伸びず先が合着すること等が相違点。シコウランがほっそり、オガサワラシコウランはずんぐりの印象。
垂れ下がって咲くものだと思っていたが、ここで観察した株は花茎が持ち上がってその先が緩やかに下がる弓状になったものばかりだった。咲き進むと下垂するのだろうか。
花茎が細く長いので写真撮影は風が大敵。生憎撮影日は風が強く、その上、常緑樹林帯は暗いのでシャッタースピードも遅くなる。300m望遠レンズで丁度良い場所に着生していたのにピンボケ写真の山を築いた。